けんこう日記

イルネス・トラジェクトリー(病の軌跡)①~ガンについて

人生最後の瞬間について考える時に、その病気が今後どのように進行していくかについて理解することは大切だと思います。イルネス・トラジェクトリーは、Lynn医師の提唱した、終末期の軌跡モデルです。

3つのモデルが提唱されていますが、今回は「ガン」についてのモデルを紹介したいと思います。

下の図は縦軸が身体機能の強弱で、横軸が時間です。

右にいくほど時間がたち下にいくほど身体機能が低下することを示しています。

ガンは進行の速さに差はありますが、心不全などの慢性疾患や、認知症・老衰と比較し、身体機能が長い期間保たれることが多く、最後の2、3か月で急激に身体機能が低下していくことが多いと言われています。

これが、「この前まで元気だったのに、急に進行した。」と思われることが多い要因でもあります。

体重が急激に減るなどのイメージがしやすい「ガン」は、上の図の赤い線が急激に下がっている時期に見られる症状です。

身体機能が低下した時に慌てて物事を決めるのではなく、前持った準備が重要になるかと思います。

以前の『つのまる日記』にも書きましたAdvance Care Planning(アドバンス・ケア ・プランニング)など、できれば身体機能が低下する前に情報提供できるように、私たち医療者も心掛けています。

この文章を書いた人
坂口 大介(さかぐち だいすけ)

埼玉県生まれ、宮崎市育ち。2019年に宮崎大学医学部を卒業、宮崎県立病院群フェニックスプログラムで初期研修を終え、2021年4月よりALL MIYAZAKI総合診療専門医プログラムで専攻医研修開始。現在、都農町国民健康保険病院 総合診療科勤務。
都農ワインは日頃から愛飲していたのですが、都農町に来て、美味しい食べ物に囲まれた結果、2ヶ月で5kg増えました。見た目だけでなく、中身も大きくなれるよう、日々精進します。都農町を堪能したいので、おすすめがありましたら、何でも教えてください。

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