けんこう日記

食事を変えて脚気予防!

昔から国民病とも呼ばれていた脚気は、細菌が原因の伝染病と考えられていました(伝染病説)。

海軍の軍医をしていた高木兼寛は、病人や置かれた環境を調べることで、脚気が栄養不足によって引き起こされると考えました(栄養説)。脚気患者のほとんどいない英国海軍ではパンや肉など、たんぱく質の多い食事を摂っていたのと比較して、白米中心の日本食がその原因ではないかと考えたのです。

軍艦の乗組員の食事を改善する実験、米食を肉・野菜に変更したり、主食を麦飯に変えたりしました。そうすると、海軍での脚気発症者は劇的に減りました。

実際のビタミンが発見されるのは、その20年以上後になります。

この文章を書いた人
桐ケ谷 大淳(きりがや だいじゅん )

大阪府出身。2001年、滋賀医科大学卒業。社団法人地域医療振興協会にて地域志向型研修を受け、へき地の診療所で所長を務める。2012年に子育て環境を考えて、妻の実家のある宮崎県へ異動。地域の病院での在宅医療部門の立ち上げや、大学での教育に携わり、2020年4月から都農町にて勤務。ワーク・ライフ・バランスを良くしていくことが、ここ数年の課題。最近の趣味は、子どもたちとサッカーをしたり公園で遊ぶことです。

目次