予防接種②肺炎球菌
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予防接種6回シリーズ、2日目は肺炎球菌についてです。
肺炎球菌ワクチン、という言葉をご存じでしょうか?
65歳以上の方に推奨されており、年齢によっては公費助成があります。
「肺炎は老人の友である」というのは100年以上前に内科医ウイリアム・オスラーが述べた言葉ですが、今日でも侮ることのできない重篤な病気です。
日本人の死亡原因の第一位はがんですが、肺炎は第三位~第四位となっています。
高齢者の肺炎の多くは細菌によるもので、このうち、肺炎球菌という細菌が最多の原因を占めます。
肺炎球菌ワクチンの接種では、肺炎球菌以外の肺炎の予防はできませんが、肺炎球菌による肺炎を50%予防し、特に血液中に細菌が侵入するような重症化は75%予防すると言われています。
年齢だけでなく、喫煙歴や免疫低下、脾臓(ひぞう)摘出後の方など、接種が強く推奨される方もいます。
また、肺炎球菌ワクチンも2種類あり、接種タイミングや打ち分けもありますので、興味をお持ちになられたら、ぜひ診察室で相談してください。
がんの早期発見・早期治療、心血管疾患や脳卒中の予防と同じように、肺炎についても可能な限り早期治療や予防につとめていきたいですね。
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