けんこう日記

ACP(アドバンス・ケア・プランニング)①

皆さんは、人生最後の瞬間について考えたことはありますか?

ひと昔前までは、医療は、「いかに命を救うか」を中心に進歩してきました。

技術の進歩は目覚ましく、ご飯が食べられなくても胃瘻(いろう)を使って栄養摂取を行ったり、心臓が止まっても人工心肺装置を使って心臓や肺の代わりを機械が担うことができる様になりました。

かつては抗がん剤や手術で完治しなければどんどん進行する印象のあった悪性腫瘍(いわゆるガン)ですが、抗がん剤や手術技術の進歩と、さらには分子標的薬などの新しい治療法の登場により、完治だけでなく、症状進行を遅らせて、ガンとともに生きるという選択肢も出てくる様になりました。

一方で、こうした進歩によって、「生きる」ための手段が増える反面、治療しようと思えばどこまででも治療を続けることができてしまうという問題が生じてきました。

この、「どこまでも治療を続けられる」という状況は、特に家族に重くのしかかっている印象があります。

この治療を行わないことは、本人を見殺しにしているのではないか。」という感情と、「本人をこれ以上苦しませたくない。」という感情の間で、苦しむ家族をたくさん見てきました

こうした状況になる前に、本人の人生観や価値観、希望を確認し、将来の変化に備えておくことが大事で、その意思決定の支援をするプロセスをアドバンス・ケア・プランニング(以下、ACP)と言います。

この文章を書いた人
坂口 大介(さかぐち だいすけ)

埼玉県生まれ、宮崎市育ち。2019年に宮崎大学医学部を卒業、宮崎県立病院群フェニックスプログラムで初期研修を終え、2021年4月よりALL MIYAZAKI総合診療専門医プログラムで専攻医研修開始。現在、都農町国民健康保険病院 総合診療科勤務。
都農ワインは日頃から愛飲していたのですが、都農町に来て、美味しい食べ物に囲まれた結果、2ヶ月で5kg増えました。見た目だけでなく、中身も大きくなれるよう、日々精進します。都農町を堪能したいので、おすすめがありましたら、何でも教えてください。

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