大人のワクチン接種 その2
大人の方が打ったほうがワクチンの中には推奨年齢が決まっているものもあります。
その一つが風疹ワクチンで、対象となるのは1962年4月2日から1979年4月1日までに生まれた男性の方です。
なぜかというと、日本で風疹ワクチンの定期接種が始まった際、対象は1962年以降生まれの女性のみで、男性は定期接種の対象ではありませんでした。
そのため、その時に生まれた男性の多くは、今も風疹に対して免疫を持っていません。
実際に2018年頃に30代から50代の男性の間で風疹が流行したこともありました。
風疹は大人になって感染すると子どもに比べて症状が重くなる他、近くに妊婦さんがいる場合、産まれてくる子どもにも感染が及び、胎児の奇形や先天的な異常を起こす可能性がある非常に危険な病気です。
対象となる生まれの男性のお宅には自治体から無料の抗体検査のクーポンが届いていると思います。
採血だけで済みますので、お時間があるときにぜひ受けてみてください。
この文章を書いた人
坂本 遊(さかもと ゆう)
宮崎県宮崎市に教育者の両親の元で生まれ、地元の中学、高校に進学。現役時代は宇宙工学に憧れ、JAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)に入ることを目標に名古屋大学工学部を受験するも不合格となり、大学浪人に突入。その際、自分が恵まれた環境にいること、地元宮崎が好きなこと、人のためになる仕事に興味があったことから、一転して医学部受験を志し、翌年、宮崎大学医学部に合格。2019年に大学卒業後は古賀総合病院で初期研修を行い、2021年から「ALL MIYAZAKI総合診療専門研修プログラム」の第一期生として総合診療医としての研修を県立宮崎病院でスタートし、現在に至る。趣味はコーヒーと喫茶店巡り、ジム通い。暇さえあれば、県内各地のカフェに出没しているとの情報あり。