日本でのタバコの広がり
南蛮貿易で日本に伝わってきたタバコですが、江戸時代には庶民の間でも喫煙習慣が広がり始めたそうです。その頃は「キセル」といって、刻んだたばこ葉を火皿に詰めて、吸い口から喫煙する方法が主流でした。平賀源内が手に持っているのがキセルです。
「紙巻きタバコ(シガレット)」が19世紀後半に欧米で作られるようになり、手軽さと“ハイカラ”のシンボルとして明治時代の日本で広まっていきました。国内でのタバコの栽培・製造・販売も増えていき、喫煙習慣が広まりましたが、一方で明治33年に「未成年喫煙禁止法」が施行され、20歳未満の喫煙は禁止となりました。当時は青少年の健全な育成というのが大きな目的だったと思いますが、その後の調査で喫煙による成長や運動、学力への悪影響というものが分かってきています。
東京薬剤師会のスライドですが、「タバコと健康」について、小・中学生用にとても分かりやすくまとめられています。
www.toyaku.or.jp/health/tobehealthy/pdf/tabakotokenkou_syoucyugakusei.pdf
この文章を書いた人
桐ケ谷 大淳(きりがや だいじゅん )
大阪府出身。2001年、滋賀医科大学卒業。社団法人地域医療振興協会にて地域志向型研修を受け、へき地の診療所で所長を務める。2012年に子育て環境を考えて、妻の実家のある宮崎県へ異動。地域の病院での在宅医療部門の立ち上げや、大学での教育に携わり、2020年4月から都農町にて勤務。ワーク・ライフ・バランスを良くしていくことが、ここ数年の課題。最近の趣味は、子どもたちとサッカーをしたり公園で遊ぶことです。