軽いタバコにすれば良い?
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紙巻タバコは、たばこ事業法によりタールとニコチンのパッケージへの表示が定められています。
タバコの煙の中で、一酸化炭素やガス状成分をのぞいた粒子状の成分の総体をタール(たばこのヤニ)と呼んでいます。
このタールには有害物質や発がん性物質が多数含まれています。
スモーカー(喫煙者)の中には「少しでも健康のために」と、タールの少ないタバコを吸っている方もおられると思います。
いわゆる軽いタバコと言われるものです。実は軽いタバコに変えても、体に及ぼす影響は変わりません。
タール値と肺がんの関係を調べた研究では、タール値が0-7mgの低タール銘柄と8-14mgの中タール、15-21mgの高タールは同じくらい高い肺がん死亡のリスクがあるという結果が出ました。
どの群も非喫煙者よりも20倍前後肺がん死亡のリスクが高まります。
なぜ、低タールのタバコにしてもリスクは減らないのか。そのカラクリはまた明日に。。。
出典:Harris.BMJ 328:72.2004
この文章を書いた人
桐ケ谷 大淳(きりがや だいじゅん )
大阪府出身。2001年、滋賀医科大学卒業。社団法人地域医療振興協会にて地域志向型研修を受け、へき地の診療所で所長を務める。2012年に子育て環境を考えて、妻の実家のある宮崎県へ異動。地域の病院での在宅医療部門の立ち上げや、大学での教育に携わり、2020年4月から都農町にて勤務。ワーク・ライフ・バランスを良くしていくことが、ここ数年の課題。最近の趣味は、子どもたちとサッカーをしたり公園で遊ぶことです。
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