けんこう日記

軽いタバコの害は軽くない

タバコ製品の包装に表示されるタールやニコチンの値は、国際標準化機構(ISO)が定めた方法で測定されていることがほとんどです。

自動喫煙器で1分間に2秒間、1回35ccをタバコ3cm残して吸った時のタールやニコチン量です。

あくまで機械で測定した数値で、どのような測定方法が実際の人の吸い方に近いのかについては統一された結論は出ていませんが、実際には1分間で2秒間しか吸わない人は少数かと思います。

タバコの吸い口近くには小さい穴(有孔部分)が空いています。タバコを吸うときにこの穴から空気が入り薄められるようになっており、軽いタバコほど穴が多いのです。

軽いたばこに変えたとしても、1回につき体が必要としているニコチン量は変わらないので、穴を塞いで吸ったり、いつも以上に深く吸ったり、根本まで吸うといった行為が見られます。

こういった行為をすると、むしろ副流煙が発生する機会が増えがちです。

また、軽いタバコを吸うと無意識に肺の奥まで思いっきり一気に吸い込むようになり、依存性が高まりやすいという話もあります。

この文章を書いた人
桐ケ谷 大淳(きりがや だいじゅん )

大阪府出身。2001年、滋賀医科大学卒業。社団法人地域医療振興協会にて地域志向型研修を受け、へき地の診療所で所長を務める。2012年に子育て環境を考えて、妻の実家のある宮崎県へ異動。地域の病院での在宅医療部門の立ち上げや、大学での教育に携わり、2020年4月から都農町にて勤務。ワーク・ライフ・バランスを良くしていくことが、ここ数年の課題。最近の趣味は、子どもたちとサッカーをしたり公園で遊ぶことです。

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