不眠について
よく眠り、よく食べ、よく出す。
『快眠』『快食』『快便』のこの3拍子がそろえば、おおむね健康だ。どこで誰が言ったかは分かりませんが、たしかにと腑におちるところがあります。
今日は不眠についてご紹介します。
『眠れないから安定剤をください』と相談をうけることがあります。患者さんのつらい症状を解決するために薬を処方する。
これは我々医者の大事な役目ですが、薬を出す前に必ず患者さんと確認することがあります。それは不眠のタイプです。
不眠とひとことで言っても
「寝つけない(入眠障害)」
「眠りが浅く何度も目がさめる(中途覚醒)」
「早朝に目がさめる(早朝覚醒)」
「睡眠の満足感が得られない(熟眠障害)」
といったパターンがあり、いちように安定剤を処方すれば解決する問題ではないからです。
また、その処方が本当に必要かどうかは、患者さんの話しをよく聞いてから検討するようにしています。
患者さんの話しを伺っていると「夜に何度もトイレに行って眠れない」と、そもそも別に解決すべき原因が見つかることがあります。
真の原因を解決せずに、眠れないという症状に対してお薬をだすことは簡単ですが、安定剤には転びやすくなったりする副作用がありますので、その処方には慎重になるよう心がけています。
処方の前に患者さんのお話に耳を傾けること。当たり前ですが、日々の診療で気をつけていることです。
この文章を書いた人
䅏田 一旭(のきた いっき)
東京都出身。2014年宮崎大学医学部を卒業、宮崎大学医学部附属病院で初期研修を開始。2016年より宮崎大学地域医療・総合診療医学講座の専門医プログラムを専攻。2020年4月より都農町立病院総合診療科に勤務。
大学入学をきっかけに宮崎にやってきて、かれこれ10年以上経ちました。今では、妻と共に宮崎での子育て生活をエンジョイしています。趣味はサウナとスポーツです。サウナは学生時代にはまり、心身ともにリフレッシュを求めて通い続けいています。スポーツは野球 、柔道、大学ではラグビーと様々なチャレンジをしてきましたが、最近はジョギングをしながら都農町を巡っています。町の新しい発見に出会える事もあり、なかなか良い趣味になってきています。