甲状腺腫瘍
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甲状腺エコーをして腫瘍が疑われる場合には、針付きの注射器で細胞を少しとって調べることがあります(採血するのと同じ感じ)。 甲状腺の腫瘍は、ほとんどの場合良性ですが、まれに悪性のもの(がん)があります。
甲状腺から発生するがん(原発性甲状腺がん)には大きく分けて、乳頭がん、濾胞がん、髄様がん、未分化がん、悪性リンパ腫の5種類があります。日本人の甲状腺がんの9割は乳頭がんで、がんの中でも成長が遅く、基本治療は手術で、治る確率は90%以上と言われています。他のがんよりも予後がいいといっても、首には大切な血管、神経、気管、食道が存在するので、早期発見・早期治療が大事なのは変わりありません。のどぼとけの下を触ってみて、腫れを感じるようなら、医療機関へ相談を。
この文章を書いた人
桐ケ谷 大淳(きりがや だいじゅん )
大阪府出身。2001年、滋賀医科大学卒業。社団法人地域医療振興協会にて地域志向型研修を受け、へき地の診療所で所長を務める。2012年に子育て環境を考えて、妻の実家のある宮崎県へ異動。地域の病院での在宅医療部門の立ち上げや、大学での教育に携わり、2020年4月から都農町にて勤務。ワーク・ライフ・バランスを良くしていくことが、ここ数年の課題。最近の趣味は、子どもたちとサッカーをしたり公園で遊ぶことです。
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