低血糖について
糖尿病の治療中、急に起こる合併症として「低血糖」があります。
糖尿病治療薬のなかにも低血糖を起こしやすいものと起こしにくいものがありますが、薬で血糖値を下げ過ぎると低血糖症状を起こす危険があります。
食事量が急に減ったり、食事の前に運動をしたり、薬が効きすぎたりしていると起こしやすくなります。
低血糖症は、血糖値の低下(60-70mg/dl未満)とそれに伴う症状があると診断されます。
・低血糖の症状 発汗、手の振るえ、動悸、急な空腹感、めまい、かすみ目、思考力低下、意識障害、けいれんなど
「はひふへほ」は:腹が減り、ひ:冷や汗、ふ:ふるえ、へ:変な行動、ほ:放置は昏睡、と覚えましょう。
低血糖症の怖いのは、放っておくと意識のなくなり、命に危険が及ぶことがあることです。
低血糖の症状は、空腹時(食前)に出やすくなります。
症状があれば、ぶどう糖のような糖分(砂糖、ジュースなどでも可)をとります。
糖尿病治療薬以外にも低血糖を起こす薬もあるのと、薬以外に他に病気があって低血糖症をおこすこともあるので、低血糖症を繰り返す場合はかかりつけ医師に相談しましょう。
この文章を書いた人
桐ケ谷 大淳(きりがや だいじゅん )
大阪府出身。2001年、滋賀医科大学卒業。社団法人地域医療振興協会にて地域志向型研修を受け、へき地の診療所で所長を務める。2012年に子育て環境を考えて、妻の実家のある宮崎県へ異動。地域の病院での在宅医療部門の立ち上げや、大学での教育に携わり、2020年4月から都農町にて勤務。ワーク・ライフ・バランスを良くしていくことが、ここ数年の課題。最近の趣味は、子どもたちとサッカーをしたり公園で遊ぶことです。