けんこう日記

若返りはできるのか

昔から人間は不老不死、若返りといったことへの願望が強かったようです。

中世ヨーロッパでは、若返りを目的として若い人から輸血をすることがあったそうです

血液型も分からない時代(発見は1900年)で、若返るどころか輸血の合併症で多くの命が犠牲になったとか。

数回の輸血では効果は期待できないものの、高齢ネズミに若いネズミの血液を流れるようにした動物実験では、心臓などの加齢臓器で一時的な若返り効果が出ることが分かってきたようです。

人間で若い人から輸血を持続的に行うことは、実際には倫理的な面などで難しいです。

老化を進める物質や若返りに関係する物質が分かってくれば、将来的には医療につながるかもしれません。

Katsimpardi L, et al:Vascular and neurogenic rejuvenation of the aging mouse brain by young systemic factors. Science, 344:630-634, 2014

この文章を書いた人
桐ケ谷 大淳(きりがや だいじゅん )

大阪府出身。2001年、滋賀医科大学卒業。社団法人地域医療振興協会にて地域志向型研修を受け、へき地の診療所で所長を務める。2012年に子育て環境を考えて、妻の実家のある宮崎県へ異動。地域の病院での在宅医療部門の立ち上げや、大学での教育に携わり、2020年4月から都農町にて勤務。ワーク・ライフ・バランスを良くしていくことが、ここ数年の課題。最近の趣味は、子どもたちとサッカーをしたり公園で遊ぶことです。

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