後医は名医
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時間の経過で良くなっていく「日にち薬」という考え方を前回紹介しました。
時間が経てば良くなっていく場合もあれば、病気の症状がはっきりして、診断がつきやすくなる場合もあります。
「後医は名医」という格言のようなものがあります。最初に診た医師(前医)よりも、後から診た医師(後医)の方が、より正確な診断・治療ができて名医に見えてしまう、という意味です。
時間が経過して症状がはっきりしてきて診断・治療につながりやすくなったり、前医からの情報が診断・治療の正しい判断につながったりします。
「A医師が治せなかった病気を、B医師が治してくれた。A医師はダメなやぶ医者で、B医師は名医だ」みたいに思う場合もあったりするかもしれませんが、時間が経てばA医師でも診断できたり、A医師の処方薬が効かなかったという情報が、B医師の参考になったりする場合があります。
この文章を書いた人
桐ケ谷 大淳(きりがや だいじゅん )
大阪府出身。2001年、滋賀医科大学卒業。社団法人地域医療振興協会にて地域志向型研修を受け、へき地の診療所で所長を務める。2012年に子育て環境を考えて、妻の実家のある宮崎県へ異動。地域の病院での在宅医療部門の立ち上げや、大学での教育に携わり、2020年4月から都農町にて勤務。ワーク・ライフ・バランスを良くしていくことが、ここ数年の課題。最近の趣味は、子どもたちとサッカーをしたり公園で遊ぶことです。
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