
かぜに抗菌薬?
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先日、さんた論法というのを紹介しました。
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そのなかでかぜと抗菌薬の話を書きましたが、『なぜ90%効かない抗菌薬が使われるのですか?』というご質問を、けんこう日記応援箱にいただきました。
「細菌によるかぜの可能性が少しでもあるから」、「ウイルス性のかぜから、細菌感染による肺炎など重い病気になるのを予防したい」という理由が大きいように思います。
かぜ自体はほとんどがウイルスによるもので、抗菌薬が必要になる場面はわずかです。
かぜのウイルスにより気管支粘膜などがダメージを受けると、細菌が肺の中に侵入して肺炎になる場合があります。呼吸器の病気など持病のない一般成人は、よほど体力が低下していないと肺炎になることはほとんどなく、抗菌薬の予防効果は見込めず、副作用(下痢や発疹、アレルギー反応)の方が問題になったりします。

