薬剤耐性菌の怖さ
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抗菌薬を使うほど、感染症をおこす細菌はその環境に適応して薬剤耐性菌が出てきます。何も対策をとらないでいると、現在は治療可能な感染症でも、薬剤耐性菌によって治療の選択肢が減ってしまい、感染症で多くの人が亡くなる将来になってしまうかもしれません。
日本では現在、年間8,000人が薬剤耐性菌により亡くなると推定されています。交通事故による年間死亡者数の約2倍です。
世界では少なくとも年間約70万人が薬剤耐性菌感染症により亡くなっており、何も対策をしないと耐性菌の増加し、2050年までには毎年1,000万人が薬剤耐性菌によって亡くなるようになる可能性があると推定されています。
新型コロナウイルスの次に来るパンデミック(感染流行)は、薬剤耐性菌かもしれないと言われています。
この文章を書いた人
桐ケ谷 大淳(きりがや だいじゅん )
大阪府出身。2001年、滋賀医科大学卒業。社団法人地域医療振興協会にて地域志向型研修を受け、へき地の診療所で所長を務める。2012年に子育て環境を考えて、妻の実家のある宮崎県へ異動。地域の病院での在宅医療部門の立ち上げや、大学での教育に携わり、2020年4月から都農町にて勤務。ワーク・ライフ・バランスを良くしていくことが、ここ数年の課題。最近の趣味は、子どもたちとサッカーをしたり公園で遊ぶことです。
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