アライ②
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脂肪分解酵素リパーゼの働きを抑えて、脂肪吸収を減らすアライですが、「油の漏れ(34.2%)」「便を伴う放屁(23.3%)」などの消化器症状が副作用としてあります。食事でとった脂肪分が吸収されずに便と一緒に出ていくため、このような症状が出やすいのです。
対策のために、脂っこい食事は控えめにするのと、服用開始しばらくは油漏れ・便漏れ対策でおむつや生理用ナプキンなどの使用が勧められています。
余談ですが、オイルフィッシュとも言われるバラムツという深海魚は、人間が体内で消化できない脂肪(ワックスエステル)を大量に含んでおり、食べるとそのまま脂分が便とともに出ていきます。気が付かないうちに肛門から脂が流れていることもあり、食べるときはオムツ必須と言われています。
この文章を書いた人
桐ケ谷 大淳(きりがや だいじゅん )
大阪府出身。2001年、滋賀医科大学卒業。社団法人地域医療振興協会にて地域志向型研修を受け、へき地の診療所で所長を務める。2012年に子育て環境を考えて、妻の実家のある宮崎県へ異動。地域の病院での在宅医療部門の立ち上げや、大学での教育に携わり、2020年4月から都農町にて勤務。ワーク・ライフ・バランスを良くしていくことが、ここ数年の課題。最近の趣味は、子どもたちとサッカーをしたり公園で遊ぶことです。
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