熱中症の正しい対応方法 その3
前回、前々回と熱中症にならないための方法についてお話しましたが、今回は熱中症になった際の対応方法です。
まずは、熱中症になった人を見つけたときは日陰に速やかに移動させて直射日光を浴びせないようにしてください。
次に襟や袖口を開けて衣類の中に空気が通りやすくするようにしてください。
その後、水分(できれば塩分も)を飲ませてください。
この際、意識状態が悪いときは無理に飲ませず、速やかに病院につれてきてください。
次に氷嚢や濡れたタオルで体を冷やします。
ここでポイントは冷やす場所です。おでこをイメージするかもしれませんが、体全体を冷やそうとする場合には、太い血管が通っているところを冷やすのが効率的です。具体的には首筋、脇、足の付け根などです。
これらの処置を行い、それでも体調が改善しない場合には、迷わずに病院を受診してください。
この文章を書いた人
坂本 遊(さかもと ゆう)
宮崎県宮崎市に教育者の両親の元で生まれ、地元の中学、高校に進学。現役時代は宇宙工学に憧れ、JAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)に入ることを目標に名古屋大学工学部を受験するも不合格となり、大学浪人に突入。その際、自分が恵まれた環境にいること、地元宮崎が好きなこと、人のためになる仕事に興味があったことから、一転して医学部受験を志し、翌年、宮崎大学医学部に合格。2019年に大学卒業後は古賀総合病院で初期研修を行い、2021年から「ALL MIYAZAKI総合診療専門研修プログラム」の第一期生として総合診療医としての研修を県立宮崎病院でスタートし、現在に至る。趣味はコーヒーと喫茶店巡り、ジム通い。暇さえあれば、県内各地のカフェに出没しているとの情報あり。