血圧左右差
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血圧は一般的には肘の上、上腕で測定します。体・血管の構造上、右上腕の血圧は左上腕の血圧よりもわずかに高いことが多く、定期的に血圧を測るなら右上腕の方がより良いです。左右の腕で測定した血圧の数値が多少異なっていても基本的には問題ありませんが、10-20mmHg以上の左右差がでるときは注意が必要です。なにか血管の病気のある可能性があります。
血圧に極端な左右差がある場合、血圧が低くなっている腕の血管への血流が悪くなっていることがあります。動脈硬化、大動脈炎症候群、大動脈解離などの病気で起こる場合があります。一番多いのは腕にいく血管(鎖骨下動脈)の動脈硬化による狭窄・閉塞です。動脈硬化による血圧左右差は急には起こりませんが、数か月~半年に1回程度は左右の血圧を測ってみるのが良いと思います。
この文章を書いた人
桐ケ谷 大淳(きりがや だいじゅん )
大阪府出身。2001年、滋賀医科大学卒業。社団法人地域医療振興協会にて地域志向型研修を受け、へき地の診療所で所長を務める。2012年に子育て環境を考えて、妻の実家のある宮崎県へ異動。地域の病院での在宅医療部門の立ち上げや、大学での教育に携わり、2020年4月から都農町にて勤務。ワーク・ライフ・バランスを良くしていくことが、ここ数年の課題。最近の趣味は、子どもたちとサッカーをしたり公園で遊ぶことです。
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