睡眠と覚醒のリズムを整える薬:メラトニン受容体作動薬
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体内時計を調整するメラトニンという物質があり、日中に強い光を浴びると体内で減り、夜に暗くなってくると増えてきます。
不規則な生活や夜に強い光を浴びていると(電気ライトやテレビ、スマホなど)メラトニンがうまく分泌されず、眠りにくくなります。
メラトニンと同じように働く薬により、自然な睡眠状態が促されていきます。
依存性がとても少ない一方で、効果に個人差があります。
リズムを整える効果が期待でき、時差ボケや交代勤務のときなどに良いかもしれません。
副作用として眠気や頭痛の報告が多いようです。
前回のオレキシン受容体拮抗薬、今回のメラトニン受容体作動薬は、ここ十数年で発売された比較的新しいお薬です。
睡眠医学の進歩で、今後も新しいタイプのお薬が出てくる可能性があります。
この文章を書いた人
桐ケ谷 大淳(きりがや だいじゅん )
大阪府出身。2001年、滋賀医科大学卒業。社団法人地域医療振興協会にて地域志向型研修を受け、へき地の診療所で所長を務める。2012年に子育て環境を考えて、妻の実家のある宮崎県へ異動。地域の病院での在宅医療部門の立ち上げや、大学での教育に携わり、2020年4月から都農町にて勤務。ワーク・ライフ・バランスを良くしていくことが、ここ数年の課題。最近の趣味は、子どもたちとサッカーをしたり公園で遊ぶことです。
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