けんこう日記

感染性腸炎について

最近の外来では食中毒によると思われる腹痛や下痢を主訴に病院を受診される方が増えてきているように見受けられます。

そこで今回からは数回に渡って「食中毒」について投稿していきたいと思います。

まず、今回は定義について解説します。

食中毒は食品衛生法において「食品、添加物、器具、叉は容器包装に含まれた叉は付着した微生物、化学物質、自然毒等を摂取することによって起きる衛生上の危害」と定義されています。

ここで注目したいことは、食品からだけでなく、器具や容器からも食中毒を起こすことがあるということです。

すなわち、生の肉を切ったまな板で、野菜を切ってサラダとして食べたり、食品を入れていたタッパーを使用後十分に洗浄・乾燥させずに再使用たりすることで菌を摂取して感染を引き起こすことがあります。

使う道具を清潔にしておくことが食中毒を防ぐ第一歩ですね。

次回は食中毒の原因となる食物や微生物についてお話する予定です。

この文章を書いた人
坂本 遊(さかもと ゆう)

宮崎県宮崎市に教育者の両親の元で生まれ、地元の中学、高校に進学。現役時代は宇宙工学に憧れ、JAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)に入ることを目標に名古屋大学工学部を受験するも不合格となり、大学浪人に突入。その際、自分が恵まれた環境にいること、地元宮崎が好きなこと、人のためになる仕事に興味があったことから、一転して医学部受験を志し、翌年、宮崎大学医学部に合格。2019年に大学卒業後は古賀総合病院で初期研修を行い、2021年から「ALL MIYAZAKI総合診療専門研修プログラム」の第一期生として総合診療医としての研修を県立宮崎病院でスタートし、現在に至る。趣味はコーヒーと喫茶店巡り、ジム通い。暇さえあれば、県内各地のカフェに出没しているとの情報あり。

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