高齢者では、より「痩せ」に注意を
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40-79歳の日本人男女(男性約3万人、女性約6万人)を10年間追跡した研究では、死亡率が最も低いBMIは下図のような結果が出ました(2008年, Obesity)。
60歳を超えると、男女とも数字が上がっています。
また別の研究でもBMI 20-23より太っている群(BMI ~30まで)で、死亡率はわずかに低下~横ばいだったが、BMI 20よりやせている群では死亡率が上がっていました(2010年, Obesity)。
以上のような結果から、高齢者では肥満・小太りよりやせの方が危ない、その背景として肥満以外の生活習慣や体質などの影響が大きくなるからと考えられています。
ただ太れば良いという訳ではなく、脂肪だけ増えて筋肉が増えない不健康な太り方は逆に危険です。
体重ばかりに目を向けず、タバコ、お酒の飲みすぎ、運動不足などの悪い生活習慣があれば見直してみましょう
この文章を書いた人
桐ケ谷 大淳(きりがや だいじゅん )
大阪府出身。2001年、滋賀医科大学卒業。社団法人地域医療振興協会にて地域志向型研修を受け、へき地の診療所で所長を務める。2012年に子育て環境を考えて、妻の実家のある宮崎県へ異動。地域の病院での在宅医療部門の立ち上げや、大学での教育に携わり、2020年4月から都農町にて勤務。ワーク・ライフ・バランスを良くしていくことが、ここ数年の課題。最近の趣味は、子どもたちとサッカーをしたり公園で遊ぶことです。
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